2010年10月2日土曜日

奇跡の男 横浜線

朝の移動中、
運動会が多いのだろうか、
いつもより人が少ない感じがした。

横浜線の最寄駅から、桜木町行きの電車に乗った。

私は優先座席のある箇所より、一つ内にある座席端のドア横に立った。

中は空いてはいたが、座る席はない状態だった。

周りを見渡すと、
子連れファミリーや、マダム達がいた。
若干一名濃いのがいた。
優先座席の端にもたれかかり寝ていた。
見てくれは、身長185センチ、体重は100キロくらいだろうか。
大きい部類の人間だ。
所々金髪のロン毛でツーブロック。
服にはジャラジャラとアクセサリーがついてある。
年齢は恐らく35歳くらいだと思う。

ロックバンドマンか、現代風傾き者か。
ほんの少しマツコ・デラックスににていた。

そんな感じの男だった。(以下、【奇跡の男】)

ららぽーと横浜が最寄の鴨居駅から、ヤンキー系の中学生が五六人乗ってきた。

入ってきた瞬間、喚きちらし、内心私もプチプチと数本の線を切らしていた。。

若気の至りというのか、自己の主張か、年頃の男としては通る道だし、理解できないわけでもないが、少し度が過ぎていた。

そして、騒ぎながら優先座席に座り、携帯電話を使い出した。

そう、奇跡の男の前で。。

奇跡の男は、気持ちいい睡眠を妨げたイライラか、それとも何か嫌なことがあったのか、単なる正義感だけでない、何か憎悪も入り混ざったテンションで、その中坊達に注意しだした。

私は最初、中坊同志がふざけ合っているのかと思っていた。

中坊が聞く耳をもたなかったのか、
奇跡の男のテンションはスーパーハイテンションになり、椅子から立ち、車内中響くような大きな声でキレ始めた。
中坊が座る席に身を乗り出しながら、
「バカヤロー、てめぇ優先座席で携帯使うなっていってんだろーがよー!
お前らふざけんなよ!わかってんのかよー、コノヤローがよー!」

車内中の人々も凍りつくくらいキレていたので、辺りはシーンとしていた。
ガタンゴトンの音さえ忘れるくらいに。

ただ、乗車客達は困惑していなかった。
態度の悪い不良達に真正面から向き合い、注意をしている。最近見ない光景に内心みんな拍手を送っていた。そんな顔だったみんな。


さすがの中坊達も、奇跡の男の勢いと車内の雰囲気を感じ取り黙りだした。

でもまだ奇跡の男は、怒りが収まらずに座りながらも中坊に眼とばしていた。がんとばしていた。

そして、落ち着いたので新聞を開いたその時だ。


一連の騒動があり車内が静まり返っている中、宇宙戦艦ヤマトの着信音が響き渡った。
どうやら、その携帯の持主は奇跡の男。

どうしても大切な電話なのか、
車内で携帯電話を取り出し、電話にでた。そしてすぐに次の駅で降りた。


辺りみんな、えええっ!!ってなっていた。


私は完璧すぎるその落ちに、心より拍手喝采した。

ありがとう奇跡の男!!


のび#70